盛岡城跡公園の管理事務所などがある一角です。
公園の南側、以前紹介した「腰曲輪」の石垣下にあたります。
あまり知られていませんが、このあたりは「虎屋敷跡」といいます。徳川家康から拝領した、2匹の虎が飼われていたとか。
「大坂夏の陣」に出陣した、2代藩主・南部利直。帰りに駿府 (現在の静岡) に立ち寄り、家康と面会しています。
家康は遠方からの出陣をねぎらい、カンボジアから献上された「乱菊丸」「牡丹丸」という雄雌の虎を、利直に与えます。
ある時、雄の「乱菊丸」が檻を抜け出し、中津川畔で暴れまわり、負傷者が多数出たといいます。
その後、「乱菊丸」は毛皮に…
また、この場所には「米内蔵」という米蔵があったといいます。
現在も蔵が建っていますが…
彦御蔵
公園内に唯一残る、盛岡城時代からの建物です。
建築年代は不明ですが、江戸後期に建てられ、参勤交代の道具入れだったと伝わります。
明治維新後は、民間の貸倉庫として使われたそうです。
以前は別の場所にありました。
この周辺の石垣は、昭和から平成の大修理で復元されたものです。
「打込接 (うちこみはぎ)」と呼ばれます。
菜園地区側の道路へ。
「彦御蔵」は、1989 (平成元) 年まで、こちらの場所にありました。
道路の拡張工事に伴い、先程の場所に移築されました。
初代の道路が通ったのは明治以降で、このあたりも盛岡城内だったそうです。