啄木新婚の家
仁王三小路のひとつ「帷子小路 (かたびらこうじ)」に、幕末期に建てられた武家屋敷 (中級武士程度) の名残です。
※ 仁王の地名について
市内中心部に、町屋の名残が多い盛岡ですが、現存する武家屋敷はこの一軒のみ。
なぜ、この建物が残ったかといいますと…
石川啄木と妻の節子が、新婚時代を過ごした家だからです。
盛岡市への観光客の3分の1が、石川啄木ゆかりの地目的だといいます。
啄木ゆかりの建物ということで、保存されたそうです。
※ 写真撮影OKです
この家では、啄木と節子の結婚式が行われていますが…
啄木は、自身の結婚式をボイコット!
1905 (明治38) 年5月30日、節子のみで、花婿のいない珍妙な結婚式が行われています。
住職だった啄木の父。啄木の結婚と同時期に、住職罷免になっています。よって、啄木の両親と妹が、この家で一緒に住むことになります。
啄木ひとりで、一家全員を養うことになり、心穏やかではなかったようです。
同年6月4日に啄木があらわれ、新婚生活が始まりますが、生活は困窮。6月25日には、市内別の場所 (加賀野地区) に転居しています。
この家での生活は、わずか3週間ということになります。
一家が借りていたのは、あくまでも一角のみ。 啄木と節子の部屋は、わずか四畳半だったといいます。
啄木の随筆『我が四畳半』という作品に、この家で過ごした、新婚生活のことが書かれています。
【開館時間】8時30分~17時 (12月~3月は9時~16時)
【休館日】11月最終週~3月の火曜・水曜 12月28日~1月4日
【入館料】無料
啄木や節子についての、資料も展示されています。
修学旅行で盛岡に来た中学生が、自主研修で訪れているのをよく見かけますが、今年はどうなることやら…
場所は中央通3丁目。周辺には新築マンションが増えています。「中央通り」は盛岡のメインストリートになります。
※ 中央通りについて
その裏通りにある異空間です!
「啄木新婚の家口」バス停があります。
盛岡駅からも比較的近く、盛岡観光の人気スポットのひとつです!