十六羅漢
(じゅうろくらかん)
茶畑地区にあります。
「十六羅漢」なので、16体の羅漢があると、市内の人でも思いがちなのですが…
十六羅漢と五智如来、合計21体の石仏があります。
藩政時代、この場所はお寺 (宗龍寺) だったといいます。
宗龍寺は明治維新後に廃寺となり、1884 (明治17) 年の大火で、建物も焼失しました。現在は石仏だけが残っています。
【十六羅漢】
【五智如来】
盛岡市が管理する、児童公園となっています。
正式名称は「らかん児童公園」で、通称「らかん公園」と呼ばれています。
こちらの英語表記…
16 Buddhist Disciples
「Buddhist」は仏教徒、「Disciples」は弟子たちという意味です。
すなわち「羅漢」とは、梵語のアルハン (阿羅漢) の略で、煩悩を断ち、仏道を修行した人々のことです。
なんか…難しい…
とりあえず…
「羅漢16体+如来5体=21体の石仏がある児童公園」と覚えていただければ!
この石仏が作られたきっかけは、盛岡藩の「四大飢饉」によります。
元禄・宝暦・天明・天保の大凶作によって、領内に多くの餓死者をだしました。その供養のためです。
全国一飢饉が多かった盛岡藩領ですが、ほとんど対策がされなかったといいます。
それにより、農民・商人への強制負担が増え、全国一の「一揆多発藩」になってしまいました。
そんな、悲しい歴史を物語るような場所でもあります。
※ 公園がある茶畑地区について
ところ変わりまして…
仙北町「長松寺」の墓地の中に、石仏があります。
こちらは、十六羅漢建立の最初の一体として作られた、いわゆる試作品のようなものです。
「硬貨を投げて上手く台座に乗ると願いが叶う」とか「指一本で台座を押してぐらぐら動くと願いが叶う」という説があるそうです。